氷点 -第二夜-

第一夜の終わりに佐石の娘であると夏枝から知らされた陽子が、睡眠薬で自殺しようするが未遂に終わるところからの話で、今回はほぼ「続・氷点」の話。


やっぱり若手の演技はあまりよくない。手越祐也しかり、窪塚俊介しかり、陽子の実の弟の三井達哉役の中尾明慶しかり。達哉の恋人加納由美役の安田美沙子はもう論外。まあ少ししか出てないのでいいけど、必要ないよね?


原作を読んだのは何年も前なので、特に「続・氷点」の内容はあまりよく覚えていないのだけれど、ところどころ変わっていた。
しかし陽子やその周りの人間がお互いを次第に「赦し」合っていくという筋は同じ。当然だけれど。


特に佐石の実の子、相沢順子が、ルリ子が殺された川原で涙を流して謝罪するシーンや、陽子の実母三井恵子と夏枝のやり取りのシーンが良かった。


原作では啓造が乗っていた船が遭難して九死に一生を得て、その体験で心境が変わるのと、北原が事故で片足を失うというエピソードがあるのだけれど、今回のドラマではその2つを震災としてまとめている。
とくに啓造に関してはあっさりしすぎている感じがしたのだけれど、限られた時間の枠内では致し方ないか・・・。


あと残念だったのが石原さとみ
自分を捨てた実母の三井恵子に謝罪されるが、「まだ赦せない」と突き放すシーンや、流氷を見て大きな気付きを得るシーン。やはり陽子には魅せる演技をして欲しかった。難しいシーンだから仕方がないといえば仕方がないのだけれど、それを除けばすごくいいシーンだっただけにもったいない。


40年後の場面を付け足したのは賛否両論あるだろうけど、僕は良かったのではないかと。
陽子の臍の緒を死ぬまで大事にしていた恵子の思いと、恵子の死を知り、結局最後まで赦すことができなかった陽子の思い。
ただ、できれば徹のその後も知りたかった。陽子を妻に迎えた北原と、達哉が生きているのはわかったのに、すごく中途半端。


全体的には良いドラマでした。原作は分量も多い上に各人物の内面的な描写が多く、映像化はなかなか難しそうなので、それを考えればかなりいい出来だったのではないかと。


原作を読んでない人は結構楽しめたんではないかと思いますが、原作はもっと深くて面白いので読むことをオススメします。長いですが。


僕も今原作を再読中。読み終わったら感想書きます。