氷点 -第一夜-

三浦綾子の小説「氷点」、「続・氷点」のドラマ化。


戦後間もない北海道旭川が舞台、病院経営の辻口啓造の妻夏枝が医師の村井から愛の告白を受けているときに、幼い娘ルリ子が通りすがりの男に殺される。娘の死の責任が妻の浮気にあると感じる啓造は、妻への復讐として、「汝の敵を愛せよ」という教えへの挑戦として、ルリ子を殺した犯人佐石の娘を引き取り、陽子と名付ける。


「氷点」は1966年に初めてドラマ化され、最終回は42.7%の高視聴率を記録している。公式サイトにはそのことしか触れられていないけれど、Wikipediaによると今回を入れて全部で11回映像化されている。うち1回は映画で、1回は台湾での映像化で役名が全部中国名になっているらしい。


キャストは公式サイトやWikipediaに詳細が書いてあるけれど、主人公陽子が石原さとみ、陽子の幼少期が「ちびまるこちゃん」の森迫永依、啓造が中村トオル、夏枝が飯島直子、夏枝に想いを寄せる(というか狙っている)医師村井が北村一輝、陽子の兄徹が手越祐也、徹の友人で陽子の恋人の北原が窪塚俊介といった感じ。


第一夜は始まりから陽子が実は殺人犯の子であると知らされるまでの、「氷点」の終わりの直前までの話。


文庫本小説2冊分を2時間半に収めているのでストーリーは細かいところで変わっていたりするけれど、大筋は忠実に描かれている。その辺りは少し安心。


原作はそれぞれの人物の内面の描写が多いので、どうするのかなあと思っていたけれど、やっぱり随所に啓造と夏枝の語りが入っていた。それがなかったら全然話が見えないだろうから納得。


大河ドラマ義経」での演技があまりよくなかった石原さとみが心配だったけれど、思ったより悪くなかった。でも佐石の娘と知らされた後の取り乱し方はちょっといただけなかった。

幼少期の森迫永依はすごく良かった。純真に育つ陽子って感じで。


悪かったのが、徹と北原。手越祐也石原さとみより年下で兄にはちょっと見えないし、窪塚俊介は台詞が棒読み。この2人はミスキャストじゃないかなあ・・・。


原作では陽子は北大に進学するのだけれど、今日の内容では進学はしないみたいな話になっていた。「続・氷点」では大学で重要な出会いがあるのでそれはどうなるのかとか、原作には出てこない人物が出たり、後半は大きく変わっていきそうな予感。