IDEA NO. 324
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2007/08/10
- メディア: 雑誌
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2970円と雑誌にしてはかなり高いけれども、特集の「ダイアグラム・地図作成法」が読みたくて買った。時間地図について興味があったので、この記事はかなり面白かった。
時間地図とはある地点からそこに到るまでの所要時間を距離に置き換えて地図化したもので、グラフィックデザイナーの杉浦康平による「時間軸変形地図」が詳しく紹介されている。
時間軸変形地図の上では、空港や新幹線で接続されている都市間の距離は近く、反対にあまり交通網の発達していないところや、徒歩によるしかない山頂などは中心から遠ざかる。
東京、大阪、名古屋の3大都市に北と南を代表する札幌と福岡、それに日本海側の金沢を中心にした6つの地図は、同じ日本地図とは思えないぐらいに大きく形が変わっている。
東京からだと空港のある福岡や札幌が実際の距離と比べてかなり近くなっている反面、房総へのアクセスはあまりよくないのか、大きく膨らんでいる。
札幌を中心にしたときの北海道の大きさと、名古屋を中心にしたときの本州の大きさが同じぐらいで、いかに北海道内の移動が難しいかがわかる。
時間軸変形地図だけでもいろいろわかって面白いが、記事では他にも杉浦氏をはじめとしたデザイナーが手がけた様々な地図やダイアグラムがインタビュー形式で紹介されている。
中には、日本料理やフランス料理を食べたときに感じる味や起こす行動(お茶を飲むとか)を図化した「味覚地図」なんていう変なものもあるけど。
こういった図はいろいろな視点で物事を見るきっかけを与えてくれますね。
この雑誌の公式ページに図入りで内容が紹介されています。