JR宝塚線の脱線事故について

亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
死者は100人を超す可能性も出てきたようで、本当にいたたまれない。

実家が関西だし、高専時代は兵庫県の人もたくさんいたので、知り合いが巻き込まれていないか心配。

宝塚線のあたりは人口も多いし、通勤・通学の時間帯なので被害が大きくなったのだろう。


「不運が重なった」とはマスメディアでよく使われる言い回しだけれど、ほとんどの事故は不運だけで起こるものじゃなくて、必ず原因がある。


置き石の可能性も出ているけれど、直前の伊丹駅で40メートルのオーバーランの遅れを取り戻すためにかなりスピードを上げていたようだし、その背景にはJR西日本の「他社より少しでも早く」というプレッシャー*1があったことだろう。

その中で、コスト削減や時間短縮に傾けるあまり、安全への配慮がおろそかになっていたとしたら、今回の事故は決して不運などではなくて、起こるべくして起きた事故と言うべきかも知れない。

管理面だけでなく、技術面でもいくつか問題点が指摘されているし、これからも原因究明をするなかで、もっと出てくるだろう。
工学を志す者として、それらの情報をしっかりチェックしていこいうと思う。


それにしても、今まで生活していた人がある瞬間にこの世からいなくなってしまうとは、世界はなんと残酷なことだろう。

先月祖父が亡くなったため、2ヶ月の間に法事に3回行ったのだけれど、お坊さんが「今はこうして人の死を悼んでいるけど、我々だっていつまで生きられるかわからない、もしかしたら明日死んでしまうかもわからないのだから、1日1日を大事に生きなければならない」ということを言っていた。

忘れがちではあるけれど、いつもそういった意識は心のどこかに置いておかなければならないと、このニュースを見て強く感じる。

*1:そうしないと競争に負けるわけで、たぶん、他社でも同じだろうけれど